報恩講とはなんぞや?につきましては、こちらをご覧ください。
https://shinkouji-nagoya.com/【真宗大谷派】信興寺報恩講について/
https://www.instagram.com/p/CV6j83LPiCE/
11月6日、本年最後となる行事・報恩講のお勤めをいたしました。
秋晴れに恵まれ、お参り日和となる中、多くの方に足をお運びいただき、心より感謝申し上げます。
本堂にかけられる五色の幕
報恩講の際や落慶法要などで本堂に掲げられるのが五色幕です。五色の意味は全てお釈迦様の教えを広める仏教の寺院であることを表しています。
・青色はお釈迦様の頭髪の色。心乱れず穏やかな状態の禅定(ぜんじょう)を表します。
・黄色はお釈迦様の体の色。豊かな姿で確固たる揺るぎない金剛(こんごう)を表します。
・赤色はお釈迦様の血液の色。人々を救済しようという慈悲の心が止まない精進を表します。
・白色はお釈迦様の歯の色。様々な悪業煩悩を浄める清浄(しょうじょう)を表します。
・紫色はお釈迦様の袈裟の色。侮辱や迫害などに対する怒りを抑えて耐え忍ぶ「忍辱」(にんにく)を表します。
宗派は異なりますが、成田山新勝寺さまのHPに説明がございますので、リンクを貼っておきます。また同様の色は仏旗にも使われており、多少色が違うところもありますが、全ての宗派がほぼ共通と思っていただいて良いと思います。
https://daihonnzann-naritasann.jimdofree.com/雑学の杜/五色幕-法衣/
御本尊のお飾り
御本尊・阿弥陀如来のお飾りです。鶴亀(燭台)と花瓶(かひん)が1対で香炉を挟んで配置する置き方を「五具足」といい、基本的に報恩講でしかお目にかかれない飾り方です。写真の御仏華の後ろにチラッと見えているオレンジ色のものは、そうです「みかん」です。お写真を用意するのを忘れてしまったので、こちらもリンクを貼っておきます。たまたまみかんしか見えてませんが、その上下には「おもち」が供えられています。赤や青に着色されたものも使います。これを「御華束(おけそく)」と呼んでいます。当山の御華束はイミテーションですが本来は本物のお餅を使います。今でもきちんとお餅つきをされているお寺様は数多くありますが、当山ではなかなか・・・。一度くらいやってみたいですけど。。
ちなみにですが、11月21日から28日までお勤めされる京都・東本願寺の御華束作りは同じ名古屋教区(尾張地区)の一宮市などのお寺様を中心に持ち回りでおこなわれいます。
https://www.aichi-shinwa-taisei.ed.jp/high/topics/2017/11/21/6030/
また逆三角形の布が「打敷」です。その下に見えている水色のものが「水引」と言います。元々はお釈迦様の座る高座の上に敷かれていたもので、後に仏像の前の卓の上に敷かれるようになったと言われています。「打」というじには張るという意味があり、卓上に張り敷くという意味があります。ちなみにご家庭のお内仏(お仏壇)での打敷は法事や報恩講など大きい法要の際に使うものなので、普段は外しておいてかけっぱなしにしないのが通例です。
祖師前(親鸞聖人絵像)のお荘厳
こちらは親鸞聖人前のお荘厳です。先程の御華束がよく見えるかと思います。一番上のみかん以外は全部造りものです。
また御仏供(お仏飯)をお供えする前に撮影してしまったので、ありませんが円柱状にモリモリになります。それが置かれるのが香炉の上にある「月形仏飯台」。報恩講のときだけ登場します。香炉が置かれている「七角香盤」も同様です。
南余間の荘厳
南の余間には本来、七高僧(そのうち紹介します)と聖徳太子の絵像がかかっていますが、報恩講の時は親鸞聖人伝絵(御絵伝)がかけられます。当山では本堂の大きさの関係上、2幅ですが、御本山や別院・大きいお寺様だと4幅でかかっていることが多いです・これは親鸞聖人のご生涯を描いたもので右の軸の右下から見ていきます。右の軸の左上まできたら、左の軸の右下へ、最後は左の軸の一番上になります。各別院やお寺様の報恩講などで絵説きが行われている場合がございますので、お近くの別院やお寺様にお問合せください。名古屋別院ではコロナの関係で2021年も絵説きは行わないようです(行う場合は事前予約制だったはずです)。まだHPには詳細が出ていないようなので、逐一、チェックをしていただくのが良いかと思います。https://www.ohigashi.net/hoyo/hoonko/
ご法話・住田昭信先生
法要後には1時間ほど、住田先生にご法話を頂戴いたしました。今般、話題となっている新型コロナの話を織り交ぜつつ、素晴らしいご法話をいただきました。しかしながら、土曜日ということもあり既にご予定があった方もいらっしゃり、法要の時と比べて人数が7割ほどとなってしまい、空席が目立つようになってしまったので写真映えがあまりしません(泣)
法話の後、先生とお話しさせていただきましたが、掲示板の使い方(https://shinkouji-nagoya.com/11月になりました/)を褒めていただきました。視覚で訴えるというやり方は時代にあったやり方で今後も続けていくと良いとの叱咤激励もいただき今後もヤル気がみなぎってきました!!!!
今後の報恩講
コロナ以前は近隣のお寺様が法中(ほっちゅう)としてお参り合いをしておりましたが、コロナの影響でここ2年それが全くできていません。このままそれが当たり前になってしまうのか、それともまた元に戻っていくのかわかりません。そのため報恩講のやり方が変化していくのも考えておかなければなりません。皆さんが気楽に楽しくお参りできる報恩講を目指し、さまざまな諸団体などとも連携を模索していきたいと思っております。境内が大きくない分、できることは限られてしまいますが、今からかたーーい頭を柔らかくして考えていきます!!!